2度目のカテーテル治療、担当医との話(その2)
2017.09.05 17:36|2017年|
担当医師との会話の記録
先生に質問させていただいてもよろしいですか
『はい、大丈夫です、どうぞ』
治療についての説明を読んでたのですが
「門脈血流が保たれている場合、腫瘍を栄養している血管を閉塞させ、治療します」
という文があるのですけど、ふつうガンは門脈からは栄養を摂っていないですよね?
『そうですね』
『肝細胞がんというのは、100%肝動脈から栄養していて門脈からは0%』
『正常な細胞は、肝動脈から3~40%、門脈から7~60%、栄養している』
『今回のように肝動脈を詰めると、ガンのほうは100%栄養しているので、死ぬ』
『正常な細胞のほうは、肝動脈を詰めても、40%血流は落ちますが』
『門脈から60%の栄養が摂れているのでOK、ということになる』
『門脈に血流がない状態で肝動脈を詰めると、正常な肝細胞も死んでしまう状態になる』
『そうすると肝不全になってしまったりするので』
『門脈に血栓があるとか、腫瘍が入り込んで門脈に血流がない人というのは』
『薬を流すことは出来るけれど、血流を止める手技まではできない』
『というわけで、血流を止める手技が出来るのは、門脈に血流がある方のみになる』
『今回は、もちろん、門脈血流が保たれてることを確認できましたので』
『肝動脈を詰めることもできました、と言うことになります』
「ガンに、門脈血流が保たれている場合」と書かれているのかと思ったのですが
この文章は「健康な細胞に、門脈血流が保たれている場合」ということなんですね
でも、ガンは門脈からも栄養を摂るようになることもありますよね?
『ガンは肝動脈がどんどん入り込んで成長させてゆくという形をとる』
『厳密に言えば門脈からの栄養の可能性もゼロではないが、ふつうは肝動脈が栄養していると考えて良い』
『門脈が成長してガンのほうに入り込んでゆくということはないけれど』
『すごくガンが大きくなって門脈のほうに入り込んでいくということはある』
『門脈のほうがガンに入り込んでゆくのではなく、ガンが大きくなって門脈に入ってゆくということ』
『ガンが大きくなると門脈を圧迫する、その接しているところからガン細胞が入り込むことがあるということ、です』
薬剤は、腫瘍の状態や肝腎機能に応じて選択するとのことですが、何を使われましたか?
『ミリプラチンを使いました』
『基本的に肝臓の中にあるガンにはミリプラチンをファーストチョイスで使う』
『効かなくなってきたら変えることもある』
『さっき言ったように、門脈の血流が途絶えていたりして、詰められないようなときには』
『ミリプラチンを使えないのでシスプラチンに変える』
『ミリプラチンを使っている時点で門脈血流は大丈夫ということになる』
『ミリプラチンは肝臓の中にとどまる性質があるが』
『シスプラチンのほうは、転移したガンにも全身に効いてくれる性質がある』
『ということで、効かなくなってきたりとか、ガンが肝臓全体に広がっている場合にとか』
『他の臓器に転移しているようなときには、シスプラチンを使うことになる』
『もう一つのエピルビシンというのは一世代前のものになる』
『最近ではビーズにエピルビシンを染み込ませる新しい使い方もあるのですが』
『だいたいは、まずはミリプラチンから始めて』
『効かなかったりとか、ガンが大きくなって門脈の血流が途絶えたりしたら』
『シスプラチンに変えて、シスプラチンがダメだったら』
『系統を変えてみてエピルビシンにしてみるとか、の流れが多い』
『もちろん、これは典型的な流れで、皆さんが同じというわけではないが』
『ツレさんの場合、特に問題がなかったのでミリプラチンを使いました』
今回はビーズの選択肢はなかったようですが
ビーズは、まだ一般的には使用されてないのですか?
『さっきも言ったようにエビルビシンを染み込ませて入れるということもある』
『薬と血流を止めるのを同時に行う方法』
どうして、ビーズにはエビルビシンだけを使うのですか?
他の薬はビーズに染み込んでいかないのでしょうか?
『うーん、他の薬ではやったことがないんですね、、』
『ビーズにはエビルビシンと言うことなんですよね』
『ちゃんと回答できずにすみません』
『で、そういう方法もあることはあって』
『使えるか使えないかとか、細かなところがあるんですけど』
『ツレさんんの場合、以前にミリプラチンで治療させてもらって』
『アクティブな腫瘍がなくなってますので、やはりミリプラチンが良いでしょうと』
『前回使って、特にアレルギーもなくうまくいったものであれば』
『薬も体に合う合わないがありますので、そう言う点でも安心ですので』
『今回もミリプラチンで良かったと思います』
『そんな感じです、大丈夫ですか』
『でも、なんか、こんな質問されたの初めてなので』
『お勉強というか、しっかり調べてらっしゃるんですね』
『こちらが一所懸命説明してるのに、ああ任せますよ~ってちゃんと聞いてくれなかったり』
『こんなところまで質問してくださる方はいらっしゃらないから、嬉しいです』
『私ももっと頑張って勉強しないとお答え出来ないこともあるかもしません、気を付けます』
Q:ビーズの素材は何か分りますか?
『ビーズは、マイクロスフィアというものなのですが、、、』
『ゼラチンスポンジはゼラチンですけど、確かにマイクロスフィアってなんでしょうね』
『すごく綺麗な青い粒々なんですけど、、、』
たぶん、マイクロスフィアは、プラスチックだと思うのですが
プラスチックを体の中に残して大丈夫なのかな、どうかな、と言う話
それで、本当に何でできているんだろうと、話してたんです
『確かにね、ゼラチンスポンジは、しばらくすると数か月でなくなちゃうけど』
『マイクロスフィアも臨床的に、ながーい目で見ると無くなっちゃうことは無くなっちゃう』
『でも、ビーズのほうは永久塞栓と言われている、ほんとは永久ではないですけど』
『その点、ゼラチンスポンジは、ガンが無くなったあとに血流が再開するという意味合いがあります』
『そう言う点で永久塞栓のビーズを使うときは、』
『目的以外ところに流れてしまわないよう、とても気を使う面があります』
ビーズが入っているところに、ラジオ派をすることがあった場合
ラジオ派の影響でプラスチックがどうなるんだろう、という話をしてたのですが
ラジオ派の温度が60~80度なので大丈夫だろうと、いう結論になったんです
(プラスチックビーズ、融点200度)
『すごいですね、そんなことまで考えて』
『ちなみに、私はそこまで考えてなかったです』
『やっぱりご自身の体のことですから一所懸命考えられますよね』
『ビーズでやった人も焼いたこともありますし、問題はないと思いますね』
『それが溶けちゃって他のところで悪さするようなことはないと思います』
『もし溶けるようなことがあっても、ごく少量なのでね~』
と、そういう会話をしてたんですよ
『わ~どんだけ、クレバーなんですか』
『そんなレベルの高い話をしてるんですか』
以上
本当に聞きたかったことを質問できないままとなった
また、次の機会に・・
それまでに、ちゃんと質問できるように勉強しておきましょ
先生に質問させていただいてもよろしいですか
『はい、大丈夫です、どうぞ』
治療についての説明を読んでたのですが
「門脈血流が保たれている場合、腫瘍を栄養している血管を閉塞させ、治療します」
という文があるのですけど、ふつうガンは門脈からは栄養を摂っていないですよね?
『そうですね』
『肝細胞がんというのは、100%肝動脈から栄養していて門脈からは0%』
『正常な細胞は、肝動脈から3~40%、門脈から7~60%、栄養している』
『今回のように肝動脈を詰めると、ガンのほうは100%栄養しているので、死ぬ』
『正常な細胞のほうは、肝動脈を詰めても、40%血流は落ちますが』
『門脈から60%の栄養が摂れているのでOK、ということになる』
『門脈に血流がない状態で肝動脈を詰めると、正常な肝細胞も死んでしまう状態になる』
『そうすると肝不全になってしまったりするので』
『門脈に血栓があるとか、腫瘍が入り込んで門脈に血流がない人というのは』
『薬を流すことは出来るけれど、血流を止める手技まではできない』
『というわけで、血流を止める手技が出来るのは、門脈に血流がある方のみになる』
『今回は、もちろん、門脈血流が保たれてることを確認できましたので』
『肝動脈を詰めることもできました、と言うことになります』
「ガンに、門脈血流が保たれている場合」と書かれているのかと思ったのですが
この文章は「健康な細胞に、門脈血流が保たれている場合」ということなんですね
でも、ガンは門脈からも栄養を摂るようになることもありますよね?
『ガンは肝動脈がどんどん入り込んで成長させてゆくという形をとる』
『厳密に言えば門脈からの栄養の可能性もゼロではないが、ふつうは肝動脈が栄養していると考えて良い』
『門脈が成長してガンのほうに入り込んでゆくということはないけれど』
『すごくガンが大きくなって門脈のほうに入り込んでいくということはある』
『門脈のほうがガンに入り込んでゆくのではなく、ガンが大きくなって門脈に入ってゆくということ』
『ガンが大きくなると門脈を圧迫する、その接しているところからガン細胞が入り込むことがあるということ、です』
薬剤は、腫瘍の状態や肝腎機能に応じて選択するとのことですが、何を使われましたか?
『ミリプラチンを使いました』
『基本的に肝臓の中にあるガンにはミリプラチンをファーストチョイスで使う』
『効かなくなってきたら変えることもある』
『さっき言ったように、門脈の血流が途絶えていたりして、詰められないようなときには』
『ミリプラチンを使えないのでシスプラチンに変える』
『ミリプラチンを使っている時点で門脈血流は大丈夫ということになる』
『ミリプラチンは肝臓の中にとどまる性質があるが』
『シスプラチンのほうは、転移したガンにも全身に効いてくれる性質がある』
『ということで、効かなくなってきたりとか、ガンが肝臓全体に広がっている場合にとか』
『他の臓器に転移しているようなときには、シスプラチンを使うことになる』
『もう一つのエピルビシンというのは一世代前のものになる』
『最近ではビーズにエピルビシンを染み込ませる新しい使い方もあるのですが』
『だいたいは、まずはミリプラチンから始めて』
『効かなかったりとか、ガンが大きくなって門脈の血流が途絶えたりしたら』
『シスプラチンに変えて、シスプラチンがダメだったら』
『系統を変えてみてエピルビシンにしてみるとか、の流れが多い』
『もちろん、これは典型的な流れで、皆さんが同じというわけではないが』
『ツレさんの場合、特に問題がなかったのでミリプラチンを使いました』
今回はビーズの選択肢はなかったようですが
ビーズは、まだ一般的には使用されてないのですか?
『さっきも言ったようにエビルビシンを染み込ませて入れるということもある』
『薬と血流を止めるのを同時に行う方法』
どうして、ビーズにはエビルビシンだけを使うのですか?
他の薬はビーズに染み込んでいかないのでしょうか?
『うーん、他の薬ではやったことがないんですね、、』
『ビーズにはエビルビシンと言うことなんですよね』
『ちゃんと回答できずにすみません』
『で、そういう方法もあることはあって』
『使えるか使えないかとか、細かなところがあるんですけど』
『ツレさんんの場合、以前にミリプラチンで治療させてもらって』
『アクティブな腫瘍がなくなってますので、やはりミリプラチンが良いでしょうと』
『前回使って、特にアレルギーもなくうまくいったものであれば』
『薬も体に合う合わないがありますので、そう言う点でも安心ですので』
『今回もミリプラチンで良かったと思います』
『そんな感じです、大丈夫ですか』
『でも、なんか、こんな質問されたの初めてなので』
『お勉強というか、しっかり調べてらっしゃるんですね』
『こちらが一所懸命説明してるのに、ああ任せますよ~ってちゃんと聞いてくれなかったり』
『こんなところまで質問してくださる方はいらっしゃらないから、嬉しいです』
『私ももっと頑張って勉強しないとお答え出来ないこともあるかもしません、気を付けます』
Q:ビーズの素材は何か分りますか?
『ビーズは、マイクロスフィアというものなのですが、、、』
『ゼラチンスポンジはゼラチンですけど、確かにマイクロスフィアってなんでしょうね』
『すごく綺麗な青い粒々なんですけど、、、』
たぶん、マイクロスフィアは、プラスチックだと思うのですが
プラスチックを体の中に残して大丈夫なのかな、どうかな、と言う話
それで、本当に何でできているんだろうと、話してたんです
『確かにね、ゼラチンスポンジは、しばらくすると数か月でなくなちゃうけど』
『マイクロスフィアも臨床的に、ながーい目で見ると無くなっちゃうことは無くなっちゃう』
『でも、ビーズのほうは永久塞栓と言われている、ほんとは永久ではないですけど』
『その点、ゼラチンスポンジは、ガンが無くなったあとに血流が再開するという意味合いがあります』
『そう言う点で永久塞栓のビーズを使うときは、』
『目的以外ところに流れてしまわないよう、とても気を使う面があります』
ビーズが入っているところに、ラジオ派をすることがあった場合
ラジオ派の影響でプラスチックがどうなるんだろう、という話をしてたのですが
ラジオ派の温度が60~80度なので大丈夫だろうと、いう結論になったんです
(プラスチックビーズ、融点200度)
『すごいですね、そんなことまで考えて』
『ちなみに、私はそこまで考えてなかったです』
『やっぱりご自身の体のことですから一所懸命考えられますよね』
『ビーズでやった人も焼いたこともありますし、問題はないと思いますね』
『それが溶けちゃって他のところで悪さするようなことはないと思います』
『もし溶けるようなことがあっても、ごく少量なのでね~』
と、そういう会話をしてたんですよ
『わ~どんだけ、クレバーなんですか』
『そんなレベルの高い話をしてるんですか』
以上
本当に聞きたかったことを質問できないままとなった
また、次の機会に・・
それまでに、ちゃんと質問できるように勉強しておきましょ



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